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第12回タナベセラピー八ヶ岳合宿セミナー

 

令和元年531日~62日の23日の日程で、「第12回タナベセラピー八ヶ岳合宿セミナー」が開催されました。

 

 

 

今回の合宿セミナーは約9ヶ月かけて田邉浩文先生とミーティングを行い、様々な企画を検討させて頂きました。

 

 

 

今回の合宿セミナーは全国の各支部で行われた基礎セミナーの仕上げの場として「クリニカルリーズニング」をテーマに掲げ、ご参加された皆様の明日からの生活や臨床に繋がる、より臨床的なセミナーとして開催させて頂きました。

 

 

 

今回の合宿には受講生、サポーターの他に、池田啓一医師、名古屋工業大学の方々、湘南医療大学の学生さんにもご参加頂きました。タナベセラピーは常に最先端の治療を取り入れ、また未来のTherapistの育成にも取り組んでいます。

 

 

 


 

 

オープニングでは、なんと田邉先生と名古屋工業大学の学生さんによるサプライズでのウェルカムコンサート!参加者の興奮が最高潮に達した状態で開会式を迎える事ができました。

 

開会式では主に各支部の活動報告が行われました。今回の合宿では支部対抗戦と題しまして受講生を3つのグループに分け、各支部ごとにお揃いのカラーTシャツを着てセミナーに臨みました。

 

開会式後は早速セミナーが開始されました。まず受講生にサポーターの評価を行ってもらい、その後田邉先生による実技練習「クニャクニャ大作戦」が開始されました。

 

今回の合宿はアシスタントインストラクター(AI)候補生をチームリーダーとして、その他の受講生をチームメンバーとしてチーム毎に学んでいく構成としました。

 

チームリーダーを中心にシェイピング課題が可能になり、歩容が改善する状態まで、サポーター様の介入を行いました。受講生・サポーター様ともにまだ緊張や不安を感じている様子でしたが、短時間の介入でサポーター様の身体の状態が改善していく様子を感じ取り、皆真剣に課題に取り組まれていました。

 

 

 

 

 

 

 

田邉先生と名古屋工業大学の共同研究の発表として、筋電図を表示しながら促通による反応を可視化して、受講生やサポーターに見て頂きました。促通の効果を最大限に発揮できる条件などを田邉先生に細かく解説して頂きました。

 


 

池田啓一医師による選択的痙性筋コントロール手術の講演が行われました。池田先生にご参加頂くのは、今回の合宿が初めてでした。手術前後の写真や動画を交えてお話して頂き、理論から治療効果までとても分かりやすい内容でした。受講生やサポーターも食い入るように先生のお話に聞き入っていました。

 

 

ナイトセミナーでは統合インストラクターの奥田先生に講師を務めて頂き、各チームにスタッフが付き、昼のセミナーの補足や基本的なテクニックの復習を行いました。1日目の内容は上肢を中心に、受講生、サポーター様ともに疲れのある中、本当に多くの方が参加され、少しでも多くの事を学ぼうと本当に熱心に取り組まれておりました。


 

2日目

 

7時より、自由参加の屋外散歩が行われました。天気も良く、サポーター様と受講生が色々な話をし交流を深めながら林道を歩き、八ヶ岳の大自然を満喫しました。「私は去年はこの半分までしか歩けなかったのに、今年は最後まで歩けた!」と喜ばれているサポーター様もいらっしゃいました。サポーター様が改善していく様子を間近で感じさせていただけることも、合宿の醍醐味です。


 

 

 

 

AI候補生による「タナベセラピーのコンセプト」についての講義がありました。「上手く話せるか心配です」とAI候補生は話されていましたが、落ち着いて上手に講義ができていました。脳の可塑的変化を来たすための条件や、徒手的な介入だけでは改善は難しいこと、トップダウンとボトムアップの考え方などの内容でした。

 



 

実践の中で技術の習得、及び臨床推論能力の向上を目指します。

 

午前中は上肢/机上課題に対する介入を中心に実技練習を行い、午後は下肢/歩行に対する介入を中心に実技練習を行いました。

 

田邉先生のデモンストレーションを受講生は食い入るように見ていました。瞬時にサポーター様の反応が変わる瞬間は会場から歓声があがりました。

その後各チームに分かれてインストラクターやAIの指導の下、全員が実践していきます。今回の合宿はラウンジでの実技練習だった為、田邉先生をはじめ複数のスタッフから直接指導を受ける事ができ、全ての受講生がどんどん技術を習得されていました。

 

そしてタナベセラピー認定検定試験を開催しました。

認定検定を受ける受講生は汗だくになりながら緊張感いっぱいに全力でサポーターさんに向き合っていました。サポーター様も、受講生になんとか合格して欲しいという気持ちも高まり、こちらも必死に取り組まれていました。検定後すぐに担当スタッフから検定内容に関するフィードバックがあり、受講生は自分の良かった点や不十分な点を教えてもらえます。


検定後すぐに担当スタッフから検定内容に関するフィードバックがあり、受講生は自分の良かった点や不十分な点を教えてもらえます。

 

支部対抗戦表彰式、今回の1位は東京支部でした。2位は神奈川支部、3位は合同支部でした。東京支部の皆様おめでとうございます。

 

 

2日目のナイトセミナーは下肢・歩行を中心とした内容で行われました。「歩行介助は苦手なんです・・」と言っていた受講生も、ナイトセミナー終了時には上手く行えるようになり、笑顔が見られました。

 

 

 

3日目

 

7時より、自由参加の屋外散歩が行われました。3日目は曇りで富士山が拝めなかったのが残念でしたが、2日目の日中セミナーやナイトセミナーで習得して頂いた歩行介助を実践しました。

 


1日目、2日目を通して体得してきたことを活かし、実際の臨床での介入と同じように、上肢20分、下肢20分と限られた時間で、それぞれサポーター様に合わせてクリニカルリーズニング及び介入を行いました。田邉先生やインストラクターにフィードバックをしてもらいながら実践していき、初日と比べ、見違えるように受講生の技術が向上し、またサポーター様の反応も改善していました。


 

表彰式及び閉会式

 

 

AI、タナベセラピー認定セラピストの表彰式が行われました。合格発表の際は皆緊張した面持ちでしたが、実際に田邉先生より表彰して頂き、合格された方は涙を流して喜ばれている方もいらっしゃいました。

 


 

今回の合宿セミナーを通して受講生全員の明らかな成長を感じる事ができました。

 

方法論だけでなく、サポーター様に協力して頂くことで、実際の臨床でどのように手技を使い、介入を組み立てていけば良いのかなどの臨床実践能力を高めることのできた合宿セミナーだったと思います。

 

また、今回の合宿ではサポーター様の受講生に対する指導能力の高さにも驚かされました。

 

 

 

今回の合宿での経験を活かし、それぞれの現場で参加された皆様が活躍されることをお祈りしています。今後も周囲の方々をお誘い頂いて一緒にご参加頂き、皆様にお会いできることを楽しみにしています。

 

    12回タナベセラピー八ヶ岳合宿セミナー運営統括 前田敏也・恋塚雅也